今週の注目レース
2008年第2回中山競馬の開催日とメイン競走は以下のとおりです。
3月 1日(土) 韓国馬事会杯(準オープン 4歳上 芝1200メートル)
3月 2日(日) 中山記念(G2 4歳上 芝1800メートル)
3月 8日(土) オーシャンS(Jpn3 4歳上 芝1200メートル)
3月 9日(日) 弥生賞(Jpn2 3歳 芝2000メートル)
3月15日(土) 千葉S(OP 4歳上 ダ1200メートル)
3月16日(日) 中山牝馬S(G3 4歳上牝 芝1800メートル)
3月22日(土) フラワーC(Jpn3 3歳牝 芝1800メートル)
3月23日(日) スプリングS(Jpn2 3歳牡・牝 芝1800メートル)
~第2回中山開催1週目の注目レース~
3月2日(日)
11レース・中山記念(G2 4歳上 芝1800メートル)
好メンバーが揃う伝統の一戦。最近は前週に行われる京都記念にメンバーが食われてしまっているのが少々残念ではあるが、今年はAJCCを制覇したエアシェイディをはじめ、ニューイヤーSを圧勝したマルカシェンク、引退レースとなるディアデラノビア、天皇賞・秋で3着になったカンパニー、毎日王冠を制覇したチョウサンなどが登録しており、なかなか面白いメンバー構成となった。レースの傾向としては、バランスオブゲームやローエングリン、アメリカンボスやダイワテキサスなど、他の中山競馬場で行われる重賞レースと同じように中山コースが得意で過去に連対したことのある馬が安定した強さを見せるレースである。この事から昨年の2着馬で今年のAJCCで悲願の重賞制覇を果たしたエアシェイディは人気になろうとも外せない1頭だろう。また、以前までハイペースになる事が多く割と差し・追い込み馬が好走していたが、ここ3年は開幕週にしてはそれほど速いペースにはならず差し追い込み馬は連対まで。今年も先行争いはそれほど激しくならなそうなので、休養明け初戦とはいえエイプリルSで2着の経験があるコンゴウリキシオーの逃げ切りも十分ありうるだろう。
9レース・水仙賞(500万下 3歳 芝2200メートル)
中山の外回りコースである芝2200メートルで行われる3歳500万下のレース。過去の勝ち馬に重賞を4勝したローゼンカバリーやステイヤーズSでテイエムオペラオーを競り落としたペインテッドブラック、トレジャーなどが名を連ねているものの、近年は3歳のこの時期にスタミナのいる中山2200メートルという特殊なコースで行われるという事が影響しているのか、この時期にまだ500下を走っているという中途半端さが影響しているのか分からないが、残念ながらここを勝っても「その後はいまいち・・・」という馬が多い。しかし、今年の場合は少し様相が違うかもしれない。それは昨年の夏に流行ったインフルエンザの影響で新馬の下ろす時期が全体的に遅くなっているためだ。この影響から今年の水仙賞の登録馬は例年に比べて1~2戦少なく、底の割れていない馬が多い。水仙賞のみに登録しているオリエンタルヨークやスマイルオンザランなどに加え、阪神で行われる「すみれS」にも登録しているニシノエモーションやモンテクリスエス、ミッキーチアフルなどが出走してくるようならば非常に興味深い1戦となるだろう。ここで勝てればまだ皐月賞に間に合う。


前走の中山金杯では超の付くスローペース。エアシェイディには向かない展開になってしまったものの、鞍上の後藤騎手がそれを見計らって道中徐々にポジションを上げていく味な競馬。結果は一皮むけたアドマイヤフジを捕らえきれずに2着になってしまったが、スローでも対応できるところを見せ、幅のある競馬ができるようになったと知らしめた。そして返す刀で出走した今回のアメリカJCC。ダービー以降、スローで逃げれなくなってしまったアドマイヤメインが出走していたためどれだけ速いペースになるのかと考えていたが、ふたを開けてみれば1000メートルの通過は1分1秒2という案外な数字・・・・・。エアシェイディはそんなペースでも前走と同じように、最初は中団から競馬を進めると、勝負所までに徐々にポジションを上げていき、4コーナーでは5~6番手という前走と似たような形に持ち込む。最後の直線では狭いところに入ったにもかかわらず怯むところなく豪快に伸びて優勝したのだった。
今までは前で競馬をすれば末が甘くなり後方で競馬をすれば届かないという、いかんともしがたいレースが続いていたが、金杯やAJCCで見せた競馬ならばペースに柔軟に対応できるほか、仕掛けが遅れるようなことは少なくなる。上で「アドマイヤメインがいるのに1000メートルの通過は案外な数字」と書いたが、アドマイヤメインが12着、シルクネクサスが8着、メイショウレガーロが15着と、前々で競馬をしていた馬達がどれも掲示板に載れなかった事を考えると、数字的にはスローでも力のいる馬場の影響で非常に厳しいレースだった事が推測できる。それをあのような競馬で抜け出せるのだから「シェイディは完全に自分の競馬を確立した」と考えても良いだろう。適正距離の問題があるのでAJCCを制覇したからと言って昨年のマツリダゴッホのように有馬記念も・・・とは言えないが、次走の予定である中山記念はもちろん、出走すれば第3回の日経賞、そして第4回のオールカマーなどなど、中山競馬場で行われる中距離重賞を総ナメにできそうな雰囲気すらある。
今回の好走の要因としては一昨年のアルゼンチン共和国杯を優勝した時と比べて20キロほど増えていた馬体が10キロ減っていた事、別定戦だった事、スタミナの問われる中山の2200メートルというコースだった事、芝コースが全体的に力のいる馬場状態であった事などが挙げられる。ティンバーカントリー産駒の割に一瞬の瞬発力もあるため流れが落ち着きやすい京都競馬場でも走る馬だが(好走するも勝ち切れないが)、今回のレースでの反応などを見ると歳を重ねてズブくなっている可能性があり、距離やペースなどの適性が以前よりも「スタミナの問われる中・長距離で、なお且つ上がりの掛るレース」という明確な条件へとシフトしている。この事から馬券で勝負する際はレース条件をより詳細に見極める必要があるだろう。同じようなレースになりやすい日経賞に出走すれば今年も安定した力を出してくれるはずだ。

馬インフルエンザにより例年よりも使いだしが遅くなり、まだまだ本命馬を定められない今年のクラシック戦線だが、マイネルチャールズは暮れのホープフルSで後に福寿草特別を圧勝するブラックシェルを押さえて勝利したこと、また、初重賞挑戦となった今回の京成杯を優勝したことで胸を張ってクラシックに挑戦できる実績を残したと言えるだろう。目の覚めるような末脚や他の馬を圧倒するようなスピードなど派手なインパクトはないが、レースに行っての勝気な勝負根性は世代でもトップクラスだと思われる。2分2秒9という勝ちタイムが昨年の2分1秒6というタイムに比べて遅いためその点を心配する声もあるが、同じ日の12Rに行われた古馬1000万下のレースで2分2秒1と0.8秒差。昨年の東雲賞が2分0秒9で京成杯との差が0.7秒である。今年の第1回中山開催は全体的に例年よりも時計が掛っていた事を考えると悲観するものではない。逆に1000メートル通過が60秒8という皐月賞とできるだけ近い流れになったことにより、ステップレースとしては大きな意義があったとのではないか。同じ距離・同じコースで行われる皐月賞では侮れない存在となったはずだ。
今回も道中は死んだふりで勝負所の4コーナーでもまだ最後方。しかし直線に入って外に出されると矢のような伸びを見せ、わずか300メートル弱で14頭をごぼう抜き2着を確保した。今回を含めて5戦した中で最速の上がりを記録しなかったのは先行した萩ステークスのみという末脚の持ち主だが、中でもその破壊力を見せつけたのは上がりタイム2番手のエイワヒデタダの34秒1を0.7秒も上回る33秒4というタイムを叩き出した新馬戦だった。ただ、当たり前だが溜めないと溜まらない。つまりそれ以外の競馬をしてしまうと良さは出ないわけで、当然スローな流れになったり、G1レースのような強い馬がたくさんいるレースでは惨敗するケースも多くなる。まさに名前の通り、人気馬には難しい大胆な騎乗を余儀なくされ、競争成績もベンチャー企業並みに乱高下するが、ハマった時は必ず追い込む頼りがいのある穴馬である事は間違いない。前走好走したからと言って手放しで飛びつくと痛い目を見るが、近走不振でもペースが速くなりそうなレースなら思い切って勝負をしたい。
シーザリオが勝って注目度の高くなった3歳500万下の寒竹賞の今年の勝ち馬。今回は1番人気のマイネルチャールズをマークする形で競馬を進めたものの、馬自体が少々気負って2コーナーで少し掛り、向こう正面半ばでも少し持っていかれ加減。その割に勝負所の3コーナーでペースが上がると置いていかれ気味になったため今度は鞭を打ってゴーサインと、ちぐはぐな競馬。それでもCコースの割に外が伸びない今開催で終始大外回った上に伸びて〝あわや〟を演出。3着に入った。惜しむべきは坂の頂上あたりで一瞬、脚が鈍ったところ。そこをベンチャーナインに突かれてしまい2着を逃したが、3戦目、しかも重賞初挑戦という事を考えれば、好走理由は「流れが向いたから」という単純なものだけではないだろう。次走は皐月賞トライアルの弥生賞との話。しかし折り合い面や脚質からもスローになりやすい弥生賞よりもペースが速くなりやすい皐月賞の方が怖い。ただ権利を取らないと出走できないので、弥生賞で目立たずに3着に入って本番に臨んでくれる事を願いたい。
Recent Comments