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ダービー卿CT

中山得意のキングストレイルにニューイヤーステークスでマイルの適性を示したマルカシェンク。昨年のNHKマイルカップの覇者・ピンクカメオに、新馬戦で圧倒的な強さを見せて「遅れてきた大物」と話題になったオーシャンエイプスなどが出走した今年のダービー卿チャレンジトロフィ。そんなダービー卿チャレンジトロフィを制覇したのは中山のマイル戦では不利とされる大外枠に入ったサイレントプライドだった。


~勝ったサイレントプライドは~

中山のマイル戦は1コーナーの奥からスタートして外回りをぐるりと一周するコース形体。横に長い楕円形ではなく四角いブロックのような形をしている影響で入る枠が外になればなるほど他の距離よりも外をを回らされる可能性が高くなるため、枠順による有利不利があるいかんともしがたいコースである。そんな中山コースのマイル戦で大外枠に入ったがサイレントプライドだったが、スタート直後に誰も行こうとしないと見ると鞍上の横山騎手の好判断であっという間にハナを奪う。こうなると外枠不利は全く関係ない。マイル戦にしては超スローの59秒7というタイムで1000メートルを通過すれば、最後の直線でもそのアドバンテージを利用して危なげなく押し切った。

Blog203サイレントプライドはこれで重賞初制覇。能力のある馬だけに「ようやっと」という感が強く、だからこそ今後のレースぶりにも期待したい・・・と言いたいところだが、実は手放しで喜べないところも。それ今回のレースが低レベルだったという事に尽きる。なにせ勝ちタイムが1分34秒2である。第1回中山開催の後半からタイムが出にくくなっていた中山競馬場だったが、第3回3日目からBコースに替わった事により、3日目の3歳未勝利戦でスーパーウーマンが1分34秒5で優勝。4日目の6レースでは3歳500万下クラスのメスナーが1分34秒2で優勝しており、ある程度のタイムが出るようになっていた。確かにスーパーウーマンは走りすぎにしても、メスナーの勝ちタイムとサイレントプライドの勝ちタイムは全く一緒。歴戦の古馬達がしのぎを削るG3という舞台と3歳500万下とが同じタイムというのはいかがなものだろうか(メスナーのレースの1000メートル通過が57秒9だった事から、レース内容的にはメスナー達の走ったレースの方が濃かったとも言える)。このため、ダービー卿は直線に入ってもレースの花形である「直線の攻防」というものはほとんどなく、そのままゴールに雪崩込んだという形であり、ほとんどの馬が34秒台前半の上がりを使う、いわゆる「ヨーイドン」の競馬。馬券を買う側から言わせてもらえれば「1600メートルも走る必要はなかったのでは?」と思ってしまうほどだった。そんな中でペースを瞬時に判断してハナを奪った横山騎手とそれに応えたサイレントプライドは評価できるが、今回と同じメンバーでもコースが変われば結果は全く違ったものになる可能性が十分にある事を考えると、「今後を見据える」という前提の上で今年のダービー卿CTの「勝ち」にどれほどの「価値」があるかどうかは甚だ疑問である。

マイルの王者として君臨していたダイワメジャーが昨年末引退してさらに空洞化が進むマイル路線。だからこそ上へのぼりつめる好機なのだが、その好機を積極的に奪おうとするような、また自分から動いて奪えるような馬は今回のレースでは現れなかった。

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