2009年第4回中山競馬の特別競走
2009年第4回中山競馬の開催日と特別競走は以下のとおりです。
~1日目・9月12日(土)~
9R・白井特別(3歳上 1000万下 芝1800メートル)
10R・浦安特別(3歳上 1000万下 ダ1200メートル)
11R・紫苑S(3歳牝 オープン 芝2000メートル)
~2日目・9月13日(日)~
9R・初風特別(3歳上 1000万下 芝1200メートル)
10R・レインボーS(3歳上 1600万下 芝2000メートル)
11R・京成杯AH(3歳上 G3 芝1600メートル)
~3日目・9月19日(土)~
9R・カンナS(2歳 オープン 芝1200メートル)
10R・松戸特別(3歳上 1000万下 ダ1800メートル)
11R・セプテンバーS(3歳上 1600万下 芝1200メートル)
~4日目・9月20日(日)~
9R・上総特別(3歳上 1000万下 芝1600メートル)
10R・葛飾特別(3歳上 1000万下 ダ1200メートル)
11R・セントライト記念(3歳 Jpn2 芝2200メートル)
~5日目・9月26日(土)~
9R・汐留特別(3歳上 500万下 1600メートル)
10R・九十九里特別(3歳上 1000万下 芝2500メートル)
11R・ながつきS(3歳上 1600万下 ダ1800メートル)
~6日目・9月27日(日)~
9R・勝浦特別(3歳上 1000万下 芝1200メートル)
10R・茨城新聞杯(3歳上 1000万下 ダ1200メートル)
11R・オールカマー(3歳上 G2 芝2200メートル)
~7日目・10月 3日(土)~
9R・芙蓉S(2歳 オープン 芝1600メートル)
10R・外房特別(3歳上 1000万下 芝1600メートル)
11R・内房S(3歳上 1600万下 ダ1200メートル)
~8日目・10月 4日(日)~
9R・習志野特別(3歳上 1000万下 芝2000メートル)
10R・秋風S(3歳上 1600万下 芝1600メートル)
11R・スプリンターズS(3歳上 G1 芝2000メートル)
12R・江戸川特別(3歳上 1000万下 ダ1800メートル)
<今開催の注目点>
先日、JRAより発表になった今年の秋季日程。ざっと見たが今年の第4回中山競馬は昨年の第4回と比べ、大きな条件や名前など変更は特に行われていないようだ。
そんな第4回中山開催の見どころ筆頭は6日目に行われる芝2200メートルで行われるG2・オールカマー。近年は札幌記念にメンバーを食われがちだった同レースも、今年は宝塚記念でディープスカイを豪快に差し切り優勝したドリームジャーニーや札幌記念からの巻き返しを図とオールカマー3連覇を目指すマツリダゴッホ、昨年の宝塚記念を制したエイシンデピュティなどのタイトルホルダーをはじめ、エプソムカップで圧倒的な強さを見せたシンゲンのような新興勢力、AJCCを快勝して復活の狼煙を上げたネヴァブションや中山では大崩れしないマイネルチャールズなどの中山巧者が出走を予定。これらの馬が挙って出走してくるようならば、顔ぶれ的にも馬券的妙味的にも十分。
このほか、出走するかは分からないものの今年のグローバル・スプリント・チャレンジ(GSC)でポイントトップをひた走るシーニックブラストや昨年のGSCポイント総合トップだったアパッチキャット、香港の雄・セイクリッドキングダムの名がある8日目のG1のスプリンターズSや、中山では今開催から始まる2歳新馬戦と2歳未勝利。今開催で最後となる3歳未勝利戦などなど、たった1ヶ月間の開催ではあるものの、見どころは盛り沢山!
また、7日目に行われる2歳OP・芙蓉S(芝1600m)も例年よりメンバーが集まりそう。
理由は、例年の第4回中山といえば裏で第2回札幌が行われるはずなのだが、今年は函館競馬場の改修に伴い、札幌競馬が函館開催分を肩代わりする形で6月の終わりから変則的に行われている。この影響で、今年の第4回中山競馬の裏では札幌開催が行われず、代わりに第3回新潟開催が行われる予定。しかしその新潟開催には2歳OP競走が組まれておらず、この時期の2歳OPは中山と阪神で行われる4競走のみ。中でも芙蓉Sは新潟2歳Sや札幌2歳Sから約1カ月後に行われる事もあり、これら重賞に出走した馬たちが芙蓉Sを経由してい未来に羽ばたいていく可能性は大いにある。
セントライト記念の行われる20日はフリーパスの日。無料で入場できる。


朝日杯は中山競馬場のマイル戦における絶好枠・1枠から抜群のスタートでスタートダッシュを決めると、後は後続に影をも踏ませず1分33秒5という好タイムで優勝。その前の1800メートルの東スポ杯では伸びあぐねて4着に敗退していたものの、素晴らしいパフォーマンスを見せたデビュー戦と同じマイル戦に戻った朝日杯では逃げたのにもかかわらずメンバー中最速の上がりをマークした。1分33秒5は2日目に行われた牝馬のオープンレース・ターコイズSよりも0.1秒遅いだけ。また同日の3レースでは今回出走するアサクサダンディやサトノプログレスが1分35秒4~6で走っていた事を考えると、マイルにおける適正の高さ完成度の高さは世代No.1であったことは間違いなく、馬インフルエンザで使いだしの遅れた昨年の2歳馬達にあっても例年と同等かそれ以上の勝ち馬だったと言えるだろう。
そんな中でも注目はグランプリホースのマツリダゴッホだろう。有馬記念と同じコース・距離で行われるため、たびたび前年の有馬記念優勝馬が今期の始動レースとして出走するレースだが、グラスワンダー6着、マンハッタンカフェ6着と、断然の一番人気を背負って飛ぶ印象がある。マツリダゴッホは中山コースが得意で2200メートルで行われるAJCCとオールカマーを強い勝ち方で制覇しているが、日経賞では勝ちパターンだった所をネヴァブションとトウショウナイトに差されて3着になっているように、2500メートルになると少々信頼度は落ちる。確かに有馬記念で強豪を破って優勝してはいるものの、雨上がりで追い込みにくい馬場状態だった恩恵も少なからずあるはず。今回は休み明け初戦で59キロを背負わされるだけに、あまり人気になっているようだったら評価を下げてみるのも面白いのではないか。
そんな不確定要素のあるマツリダゴッホと比べて安定性ならトウショウナイト。体重が絞り切れなかった昨年末はなかなか結果が出なかったが、10キロ絞れたAJCCでは最後の直線で前の詰まる不利があったにもかかわらず2着を確保。伸び始めたところでの不利だったので痛かったことは確かだが、そんな逆境にもめげず再び伸びてきたのは歴戦の古馬だからこそなせる業か。このAJCCで復活をアピールすると、決め手で分の悪い得意とは言えない京都コースで行われた京都記念では、l勝ったアドマイヤオーラから0.2秒差の5着になるなど、上々の結果をひっさげて今年も日経賞に駒を進めてきた。AJCCでは勝負所での反応がいまいちだったように歳をとってズブいところも見せてはいるが、昨年と同じステップで調子落ちもないところは好感が持てる。歳は取ったが背負う金量は57キロと昨年より1もキロ軽い。得意なコース・レースだけに今年も勝ち負けは必至だろう。
第3回中山7日目に行われる中山グランドジャンプの前哨戦であるペガサスジャンプステークス。グランドジャンプと大障害のような襷掛けコースではなく、中山競馬場の障害コースをグルリと2周するコースであり、大竹柵と大生垣は経験できないが、グランドジャンプの前に中山コースを走れるだけに、グランドジャンプに出走しようとする馬にはステップとして最適な1戦。特にこのレースには中山グランドジャンプに出走する外国馬が出走するため、出走する側にとっても馬券を買う側にとっても外国馬が日本の障害競走のスピードに対応できるかを見極めることのできる重要なレースであると言える。そんなペガサスJSに今年はオーストラリアのカラジをはじめ、中山で2連勝中のコスモラバンジン、メイショウタローなどが出走予定だが、やはり注目は外国馬ながら中山グランドジャンプ3連勝中のカラジだろう。同馬はその前哨戦として毎年ペガサスJSにも出走しているが、過去3年は3着・2着・3着と好成績を収めている事から、今年もここで掲示板を確保できるようならば本番でも心配ないだろう。
このフラワーカップは、前走、中山コースで勝利を挙げた馬が好成績を収めている。このため、前走のきんせんか賞で圧倒的な強さを見せたブラックエンブレムは不動の軸馬として支持されるだろう。開幕週に行われたレースで内枠に入ったというアドバンテージはあったものの、激化する先行勢が演出するハイペースを中団から捲りあげるいう味な内容は、決して馬場の恩恵だけでは片づけられるものではない。つばき賞を勝ったシングライクバードはミッキーチアフルやファリダットといった牡馬を相手に直線でなで斬って優勝。一瞬の切れ味が無いので直線の短い中山に替わってどうなるかは未知数も、差しの決まりだした馬場を味方につけたいところ。シックスセンスの妹でチューリップ賞で出負けをして権利が取り逃したスペルバインド、新馬戦の内容が好評価されているハイエストホワイトなど収得賞金400万円の馬達は出走するために抽選を通る必要がある。今のところ2分の1程の確立であり連闘となるブーケフレグランスあたりが回避する可能性が高いことを考えると、抽選の行われる木曜日にはもう少し確率は上がるだろうが、いくら能力があると言っても昨年のレース選択で迷走したベッラレイアのように除外されて出走できなければ勝ち負け以前の問題。まずは出走にこぎ着ける事が第一の目標だ。しかし、トライアルにおける人気馬の敗退で桜花賞に出走できる収得賞金額のボーダーラインは1200万。400万円組は桜花賞に出走するために勝つことが至上命題であり、狭き門であることは間違いない。
この中でも注目は若竹賞と共同通信杯を連勝中のショウナンアルバだろう。レースになるとスイッチが入るという狂気の持ち主で、2走とも前半は掛り気味。特に前走の共同通信杯は押さえる競馬を教えようと考える鞍上の蛯名騎手が何度も立ち上がるほど喧嘩をするが、道中半ばで折り合うと最後の直線では坂の途中まで手綱を抑えたままという抜群の反応で、ゴールまで伸びるアドバンテージを作り出した。共同通信杯を優勝したことで賞金は足りている。しかしなぜスプリングSに出走するのか。ちょうどいい間隔で皐月賞に出走できるという理由もあるが、主な理由は折り合い面に不安があるからだろう。それだけに今回は本番を想定して「前半にどれだけ折り合えるか」という課題を克服するための試走に近いレースとなるだろうが、かと言って無様なレースは逆に不安を残す事になると考えれば、快勝しているコースとは言え決して優位な立場ではない。ショウナンアルバにとってはここで優勝すれば混迷を極める牡馬クラシック戦線においてマイネルチャールズと共に2トップを形成する事になる事や、レッツゴーキリシマやドリームシグナルといった朝日杯FS好走組との世代レベルを計るチャンスにもなり、色々な面で試金石となるレース。負けられない。
関東で行われる唯一の桜花賞トライアルレースで、2着までの馬に桜花賞優先出走権が与えられる。しかし、ここで権利を取って桜花賞を制覇したのは1995年のワンダーパフュームまで遡らなくてはいけないという、トライアルではあるものの、実際は桜花賞に近くて遠いというレースでもある。そんなアネモネSに今年は28頭が登録したが、注目はダイワスカーレットの妹・ブーケフレグランスだろう。父がアグネスタキオンからダンスインザダークに替わった事により今の時点では姉ほど完成度は高くない。しかし戦ってきた相手がアインラクスやアサクサダンディなどの牡馬の強力どころである事を考えると、地力は相当なものを持っているというのは疑いない。今の中山コースはスローに流れも上がりが掛かるという〝力の要る〟馬場状態。現状では切れる脚が使えず逃げ・先行という戦法を取っているブーケフレグランスにとっては打ってつけの馬場であると言える。他のメンバーには菜の花賞を逃げ切りクイーンCで4着になったデヴェロッペ、春菜賞で強い勝ち方をしたソーマジックなど骨のある馬達が集まったが、そんな相手でも決して見劣りしないだろう。ただし戦ってきた相手が強力だからこそ未だ500万下の身。収得賞金400円のブーケフレグランスが出走できる確率は今のところ40%弱であり、出走できない確率の方が高い。この事から一番の敵は一緒に走るメンバーではなく出走するための権利をかけた抽選かもしれない。
フケの出やすいこの時期の牝馬ハンデ重賞ではあるものの、このレースを最後に引退する馬も多数出走するため、毎年豪華な顔触れとなる中山牝馬ステークス。今年も桜花賞馬・キストゥヘヴンをはじめ、ダンスインザムードと同期の大奥・ヤマニンアラバスタ、秋華賞でダイワスカーレットの2着になったレインダンス、クイーンCを勝ったイクスキューズ、福島記念を勝ったアルコセニョーラ、500万下から3連勝を飾って愛知杯で2着になったニシノマナムスメ、1600万下を勝ったハロースピード、調子の上がってきたダンスオールナイト、昨年の牝馬Sで3着の実績がある中山得意のヤマニンメルヴェイユなどなど、実績のある馬と下のクラスから上がってきた調子のよい馬が満遍なく集まり実力伯仲。そこにハイペースで逃げると思われる中山初レースのシェルズレイが加わってさらに予想を楽しくさせる。そんな中でも注目はこのレースが引退レースとなるコスモマーベラス。今のところハンデはG1馬キストゥヘヴンと同斤量の56・5キロを予定されている。重賞未勝利馬がG1馬と同じ斤量で、しかもトップハンデというのは少し可哀そうな気もするが、中山牝馬Sはハンデ戦の割に斤量を背負った実績のある馬が好走するレースでもあり、昨年のマイネサマンサのように近走不振でも重賞で連対経験のある馬は見限れない。このため斤量を理由に軽視するのは禁物だろう。中山巧者が最後のレースでどんな競馬をするか目に焼けつけよう。
皐月賞のトライアルレースに指定されている本レースには、東スポ杯2歳Sを制覇したフサイチアソートをはじめ、京成杯を制覇したマイネルチャールズや出世レースの若駒Sを制覇したアインラクス、ブラックシェル、ホッカイカンティ、キャプテントゥーレなどが出走を予定している。昨年、朝日杯FSを制覇したゴスホークケンが早々とマイル路線を歩むと宣言。過去の勝ち馬から朝日杯FSよりも注目度の高いラジオNIKKEI杯を制覇したサブジェクトが共同通信杯で9着。また、今年行われた3歳重賞でことごとく1番人気に支持された馬が敗退するなるなど、軸となる馬を未だに見極められない混戦を極めるクラシック戦線だけに弥生賞が必見であるのは間違いないが、中でも注目なのはフサイチアソートがどんなレースをするか。9番人気と低評価だった2戦目の東スポ杯では、後に2歳王者となるゴスホークケンやアーリントンCを逃げ切ったダンツキッスイ、共同通信杯で2着になるタケミカヅチ、きさらぎ賞で2着になるスマイルジャック、京成杯で3着になるベンチャーナインらを相手に完勝するなど、出走メンバーはもちろんレースレベルも非常に高かった。このフサイチアソートが3か月ぶりの実戦となる今回の弥生賞で同じコース・距離で行われた京成杯の勝ち馬のマイネルチャールズを相手に勝ち負けできるようならば、一気に皐月賞一番候補として名乗りを上げることになるだろう。この他、前走のきさらぎ賞で出遅れたあげく終始外を回されて能力を出し切れなかったブラックシュエルの巻き返しにも期待したい。
デュランダルが引退してからというもの絶対的な核となる馬が現れず戦国時代のような様相を呈するプリント路線。今回のオーシャンSはフルゲートが16頭であるにもかかわらず43頭も出走登録している事からもその混戦ぶりが分かるだろう。そんなオーシャンSの中心は混戦模様のスプリント路線の中でも安定した成績を残しているサンアディユ。昨年のアイビスSDで1着になった後は、超ハイペースを先行して7着になった北九州記念を除いて、G1を含めて1着・2着・1着と安定した強さを示しており、混戦のスプリント路線にあってスズカフェニックスと共に中心となる馬の1頭と言える。中山の芝1200メートルというコースは最後の急坂が待ち構えているという事もあり、1200メートル戦を難なく追走できるスピードはもちろん、ダートの短距離戦を押し切れるようなパワーに秀でた資質も求められる。このため、中山コースで過去に好成績を収めている馬はもちろん、ダートに良積のある馬の相性が良い。サンアディユは中山のダートで3戦1勝という成績だったが、G1のスプリンターズSで2着になるなど、中山コースについての適正も問題ないだろう。鞍上が内田博騎手に変わりどんなレースをするかに注目したい。この他、中山コースでは大崩れのないアイルラヴァゲイン、中山のダートで良積があり一昨年のオーシャンSで2着になっているコパノフウジン、また中山コースは初めてではあるものの、中山の芝・ダートを得意としているパラダイスクリーク産駒のナカヤマパラダイスなども侮れないだろう。
中山の芝1600メートルで行われる500万下のレース。今年はタケショウオージやリトルディッパー、エイブルベガなどが出走を予定しているが、やはり注目はサイレントフォースだろう。父であるシンボリクリスエスを彷彿とさせる黒鹿毛に骨量豊富な馬体、そして落ち着き払った性格から新馬戦のパドックでは1頭だけ古馬が混じっているような感覚だった。レースではスタート後にすぐに先行すると、勝負所の4コーナーでも馬なり。直線に入って各馬が必死に追い出すのを尻目に持ったままで抜け出すと2着のシンンセサイザーに1馬身と2分の1をつけての快勝。このレースぶりを見たトレーナーの藤沢和調教師からはダービーを意識したコメントが飛び出したほどだった。同厩舎においてダービーで2着になったシンボリクリスエスやゼンノロブロイが山吹賞を使って青葉賞~ダービーという路線を歩んだ事から考えると、山吹賞まで待つ手もある。しかし、黄梅賞も歴史は短いものの過去の勝ち馬にはゴッドオブチャンスやスマイルトゥモロー、マイネルスケルツィなどが名を連ねるなど、この時期の500万下のレースにしては出世レースでもあるし、ロブロイもクリスエスも山吹賞までに2~3走していた事を考えると、黄梅賞への出走は後の選択肢を多くするためという理由があるのだろう。大型馬だけに問題は直線の短い中山の芝1600メートルに適性があるかだが、新馬戦で見せた競馬内容ならば直線の短い中山コースでも問題ない。
好メンバーが揃う伝統の一戦。最近は前週に行われる京都記念にメンバーが食われてしまっているのが少々残念ではあるが、今年はAJCCを制覇したエアシェイディをはじめ、ニューイヤーSを圧勝したマルカシェンク、引退レースとなるディアデラノビア、天皇賞・秋で3着になったカンパニー、毎日王冠を制覇したチョウサンなどが登録しており、なかなか面白いメンバー構成となった。レースの傾向としては、バランスオブゲームやローエングリン、アメリカンボスやダイワテキサスなど、他の中山競馬場で行われる重賞レースと同じように中山コースが得意で過去に連対したことのある馬が安定した強さを見せるレースである。この事から昨年の2着馬で今年のAJCCで悲願の重賞制覇を果たしたエアシェイディは人気になろうとも外せない1頭だろう。また、以前までハイペースになる事が多く割と差し・追い込み馬が好走していたが、ここ3年は開幕週にしてはそれほど速いペースにはならず差し追い込み馬は連対まで。今年も先行争いはそれほど激しくならなそうなので、休養明け初戦とはいえエイプリルSで2着の経験があるコンゴウリキシオーの逃げ切りも十分ありうるだろう。
中山の外回りコースである芝2200メートルで行われる3歳500万下のレース。過去の勝ち馬に重賞を4勝したローゼンカバリーやステイヤーズSでテイエムオペラオーを競り落としたペインテッドブラック、トレジャーなどが名を連ねているものの、近年は3歳のこの時期にスタミナのいる中山2200メートルという特殊なコースで行われるという事が影響しているのか、この時期にまだ500下を走っているという中途半端さが影響しているのか分からないが、残念ながらここを勝っても「その後はいまいち・・・」という馬が多い。しかし、今年の場合は少し様相が違うかもしれない。それは昨年の夏に流行ったインフルエンザの影響で新馬の下ろす時期が全体的に遅くなっているためだ。この影響から今年の水仙賞の登録馬は例年に比べて1~2戦少なく、底の割れていない馬が多い。水仙賞のみに登録しているオリエンタルヨークやスマイルオンザランなどに加え、阪神で行われる「すみれS」にも登録しているニシノエモーションやモンテクリスエス、ミッキーチアフルなどが出走してくるようならば非常に興味深い1戦となるだろう。ここで勝てればまだ皐月賞に間に合う。
1日目のメインレースは中央競馬の芝で行われるレースにおいて一番長い距離・3600メートルで行われるマラソンレース・ステイヤーズS。今年の出走馬にはネヴァブション、トウカイトリック、リキアイサイレンス、エーシンダードマンなどが登録しているが、中でも注目はここ2戦、人気を背負って惨敗しているネヴァブションだろう。伊藤調教師によると「距離が少し長い」という見解のようだが、距離よりも開幕週と長距離特有のスローペースをどう克服するかが鍵になるのではないかと考える。また、ネヴァブションはここ数戦、スタートで後手を踏むことが多く、その影響で勝負所での得意の捲りが打てていない。それを考えると、いかにスタートを上手く出るかもレースを左右するだろう。ただ、アルゼンチン共和国杯では、スタートが悪くて流れに乗れず、勝負所でも追走に手いっぱいだった割に0.6秒しか負けていないので、秋初戦のオールカマーよりもアルゼンチン共和国杯の方が状態は上向いていたのは確か。中間の様子も良かったようなので、これに叩き3戦目に「中山替わり」と「連勝していた冬場」という要素を加えて不振を払しょくできるか。
2歳500万下の芝2000メートル戦。スパークキャンドル、ミステリアスライト、マイネルチャールズが出走を予定している。開幕週の2歳2000メートル戦なので逃げた馬に有利のようにも思えるのだが、過去の勝ち馬を見てみると、逃げ馬よりも差し馬が好成績を残しているようだ。ただ、今年は登録数が少なく小頭数となりそうなので、逃げ馬を軽視するのは禁物だろう。レースでは超の付く良血であるスパークキャンドルがどんな競馬をするか、また、新馬戦で鋭い末脚の光ったミステリアスライトに注目が集まるだろうが、東京で行われた重馬場の未勝利戦をハイペースで先行して勝利したエアネミネム産駒のエアキリヤンも侮れない。皐月賞と同じコース・距離で行われるものの、出世レースと言われる西のエリカ賞に比べ、葉牡丹賞を勝った馬はその後あまり活躍しないが、今年はどうな馬が勝つか。
9レースでは中山大障害の前哨戦となるイルミネーションジャンプSが行われる。このレースの注目は何といってもエイシンペキンとミヤビペルセウスの対決。エイシンペキンは休み明けから5走して1着3回、2着1回という抜群の成績を残しているが、唯一惨敗したのが重賞の新潟JS。その新潟JSを4馬身差で勝ったのがミヤビペルセウスだった。ミヤビペルセウスはこの新潟JSを含め3連勝中。今回は前走の新潟JSから3か月ほど期間が空いた事、また、寒くなってきたので体重には注意が必要となるも、前走は休み明けにも関わらず体重が減っていた事を考えるとプラス10キロは欲しいところだろう。このほか、昨年2着、本番で3着という中山得意のメジロベイシンガー、同じく中山得意のテレジェニック、重賞で安定した成績を残しているノボライトニングとキングジョイがどう絡むか。中山競馬場は独特なので経験のある馬を重視したいが、特に障害はその傾向を強くしたいところ。
日曜日のメインレースは牝馬限定のオープン・ターコイズS。一昨年まで芝1800メートルで行われていたが、昨年から距離を200メートル短縮して1600メートルで行われ、今年も1600メートルで行われる。そんなターコイズSの出走馬には桜花賞馬キストゥヘヴンをはじめ、カタマチボタン、タイキマドレーヌ、ハロースピード、ザレマなどが登録。昨年は距離が短縮されたにもかかわらずコスモマーベラスとウイングレットで決着。ウイングレットとは2004年に1着、コスモマーベラスは2005年に2着になっている過去があり、中山競馬場が得意で前年にも絡んでいた馬がまた再び来るというのがこのレースの特徴。当然、今年も出走を予定しているコスモマーベラスには警戒したい。この他、中山牝馬Sで3着になった経験があるヤマニンメルベイユ、前で競馬のできるようになったキストゥヘブン、カタマチボタン、タイキマドレーヌなど、中山で良績のある馬を重視したいところ。
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